国境
国境
- (くにざかい):
- 近代以前の日本における地方行政区分であった国同士の境目のこと。
- 滋賀県高島市の地名。
- (こっきょう):国際法における国家間の境目のこと。本項で解説する。
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地球は、絶対空間の広がりとして連続しており、自然地理学的な障害を別にすれば、本来人間や物体の自由な移動を許容するものである。もともと、国家領域の周囲は、フロンティアとして曖昧にされていたが、1648年のウエストファリア条約以降、主権国家は明確な領域を持つこととされ、地球の連続的な広がりを有界化して、バウンダリーとしての国境線が地表上にひかれることとなった。
国境は、陸上にある場合もあれば海上湖上にある場合もある。国境は大きく自然的国境と人為的国境に二分される。
;自然的国境
- 自然的国境は山脈、河川、湖水、海洋などの自然物によって定めたもの。
- 例 : 中国と北朝鮮(鴨緑勾/font>]・豆満勾/font>]を国境としている)
;人為的国境
- 人為的国境は条約、民族、経線、緯線、道路などの工物によって定めたもの。
- 例 : アメリカ合衆国とカナダ(北緯49度の緯線を国境としている)
いずれもこれを境として、国の領土または領海を分ける。陸上にある場合は、標柱、遮断機、壁などが設置され、柵などの障害物によって往来を困難にし、ゲートのある地点でのみしか往来ができない。国境にどの程度の透過性を与えるかは、それぞれの国の主権者が決定する事項であり、国家がグローバルな競争の領域単位である状況の下では、労働力や財の市場を最適化するように透過性が操作される。労働ビザや定住ビザの発給数や、非合法で入国した労働者取締の強度が、この透過性操作に当たる。
国境の物理的な強度は、この社会的透過性の程度によって規定される。透過性が乏しい国境は、壁や雷原などにより、二重三重に封鎖され、人の往来が許されないだけでなく、人の自由や権利にとっても国境であるといわれることもある。ドイツが東西に分割されていた当時の境界などがその例である。
通常、ゲートのある地点では、パスポート・コントロールが行われる。海上にある場合には、両国の中間線などが、国際河川上においては川床の最深部をつないだ線(航路の中央線ともなる)が国境となる。
ヨーロッパ統合の成果としてシェンゲン協定実施国(EU域内とは必ずしも同一ではない。例、英国はEU加盟国であるがシェンゲン協定非実施であり、ノルウェーはEU非加盟であるがシェンゲン協定実施国である。)では、このような国境での、パスポート・コントロールは廃止されている。その結、シェンゲン協定実施国内においては通貨統合の成果と共に、国境の存在が実質的に無意味となりつつあり、少数民族問題が実質的に解消されつつある。例えばイタリア領南チロル地方に住むドイツ系住民においては現状維持派が多数を占めるようになっている。なぜならば、国境の存在が実質的に無意味となり、オーストリア領、ドイツ領への交通が国内と全く変わらない状態になっていること、通貨統合により経済的障壁も解消されているからである。
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